妊婦健診はお母さんとお腹の赤ちゃんの健康を守り、妊娠が順調かどうかを調べるための健診です。健診では産婦人科専門医が赤ちゃんが順調に育っているか、またお母さんの体調が良好かどうかを超音波など使って細かくチェックします。
また、お母さんと赤ちゃんが心身ともに健康に過ごして無事に出産を迎えられるよう、当院では健診毎に助産師との面談、管理栄養士との面談もあり、産科クリニックには珍しい理学療法士も在籍しており、産前から身体のトラブルを未然に防ぐサポートをしていきます。
また妊娠中は身体にいろいろな変化が起こります。自覚症状が無く一見順調に見えていても病気が隠れている場合もあります。症状が進行すると治療が難しくなりますので、安心安全な出産をするためには早期に発見し適切な治療を受けることが大切です。
特に気がかりなことがなくても、妊婦健診を受けて胎児の育ち具合やご自身の健康状態（血圧、尿など）を必ずチェックしておきましょう。健診日以外でも、出血や腹痛など「おかしい」と感じた時は昼夜問わずすぐに病院に連絡してください。
また、当院で検診を行う上で高次医療施設での妊娠分娩管理が必要と判断した際には、高次医療施設へご紹介させていただきます。

妊婦健診スケジュール

妊娠週数にそって必要な検査を行います。
検査内容は、体重測定、血圧測定、尿検査、血液検査、内診、胎児エコーなどを行います。

• 妊娠初期～妊娠23週までは4週間ごとの健診
• 妊娠26週～妊娠35週までは2週間ごとの健診
• 妊娠36週～妊娠39週までは1週間ごとの健診
• 妊娠40週からは週に2回の健診

あくまで目安であり、切迫症状などがあるようであればその限りではありません。
標準的な受診回数は合計で14 回くらいとなります。

血液検査

妊娠初期

• 血液型
• 血清
• 血糖
• B型肝炎抗原
• C型肝炎抗体
• HIV抗体
• 梅毒血清反応
• 風疹ウイルス抗体
• 子宮頸がん検査

妊娠24週〜妊娠35週

• 貧血
• 血糖
• HTLV-1

妊娠36週〜出産

• 貧血
• 血糖
• B群溶連菌

あくまで目安であり、また、それ以外の検査も予定しております。

超音波（エコー）/2D・4D

妊婦健診では、一般的な2Dタイプの超音波検査（エコー）を行います。

2D

静止画になり赤ちゃんの骨格の成長や内臓の状態など身体の内部まで観察することができます。

4D

赤ちゃんの表情や動く様子をリアルタイムに観察することができる良さがあります。
妊娠20週を過ぎると、赤ちゃんが指をしゃぶったり、あくびをしたりする、人間らしい動きを見ることができます。リアルタイムになるため、赤ちゃんの向きや位置によっては、適切な画像が撮れなかったり、はっきりとお顔が見えなかったりして、時間がかかることもあります。

無侵襲性出生前スクリーニング（NIPT）

妊婦の血液サンプルから胎児の染色体異常をスクリーニングするために使用されます。主に13番、18番、21番染色体の異常をスクリーニングします。妊娠16週までに検査を行うことが多いですが、もう少し早い週数で行う施設が多いです。NIPTは当院では行っておりません。ご希望の妊婦さんにはNIPTを行っている施設をご紹介し検査を行うため、ご希望のある際には早い段階で教えてください。